Can you hear you?~体の声が聞こえていますか?~ PART2 内藤絢さん

あなたはどっち向き?寝るときの姿勢で眠りの深さが変わる!

前回少し触れたが、体調には食事内容とともに睡眠状態も大きく関わってくる。睡眠時間が長ければよいかといえば、そうではない。たとえ8時間ゆっくり寝られたとしても、夢を見ていたらその安眠効果は半減。夢を見ることで脳がフル稼働し、寝ていても脳の休息にはなっていないのだ。そのため、起きたときも目覚めが悪くなる。いい夢を見ると朝から気分が良いものだが、体にとっては夢を見ない方がいいらしい。さらに内藤さんいわく、「夢を見るときは、何日か後に何らかのイベント事が控えていたり、何かの締め切りが迫っていたり、気分的に<追われている>ことが多いんですよ」と。思い当たる節が多く、つい大きくうなずいてしまった。

 

実に基本的なことだが、食と睡眠の質は体にとってとても重要。追われる夢を見ないよう、リラックスして眠ることが大事なのです。そこで、脳がリラックスして眠れるコツを伺うと、

「驚くほど簡単なことですが、横向きに眠るときは右側を向いて寝る。それだけです」と笑顔で即答が。それだけ?

聞けば、右側を下にして寝ると心臓が圧迫されないので血流もよく、リラックスして眠れるのだそう。胃や十二指腸、小腸、大腸などの臓器の出口がすべて右向きなので、左側を下にすると消化にも悪いのだとか。「そうはいっても、ずっと片側を向いていると下になった方がしびれてきたり、続けていると体に変なゆがみや癖が出たりもします。また仰向けで眠れるならそれも体の負担にならない良い姿勢です。大事なのは寝入り時。布団に入ってすぐの体勢を右向きにすれば、リラックスできて寝つきがよくなることも期待できます」とも。

知らなかった。毎日無意識に布団に入っていたが、これはさっそく試してみたいもの。皆さんも寒くてなかなか寝つけないとき、また何かの締め切りに追われているようなときにはぜひ試してみてはいかがでしょう。特に<夢見がち>な大人におすすめです(笑)

 

癒されたがりの現代人~ストレスケアには静と動のバランスが大事!~

世間にはさまざまな健康情報があふれ、ファッション感覚でスーパーフードやスムージーなどを取り入れたり、癒しを求めてパワースポットを巡るツアーが流行したりと、ストレスケアに意識の高い人が多い。現代人はどうにもお疲れモードのよう。

そこで内藤さんは「確かにストレスを軽減するために癒しや休息をとることは大事です。私も湯船につかることで体の芯から、また心の中を解放し、リセットしています。ですが、休むことに意識が集中し、体への適度な負荷さえも回避してしまう傾向にあるのが気になります」と警鐘を鳴らす。

いまの若い世代の女性は特に筋肉量が少ない。ダイエット意識が強く、ただ細い人が増えてきている。さらに内藤さんのレッスンには、できるだけ大変な思いはしないで痩せたい、という希望者も多いとか。「もちろん<大変な思い>がついてこなければダメなのかというとそうではありません。ただ、ヨガのピラティスのように呼吸を中心に全身を調整するアクティビティに対して、エアロビクスやジムトレーニングなどの運動系のエクササイズがあります。自律神経のバランスを調えるには静と動、副交感神経と交感神経がそれぞれがしっかり機能することが大事なんです」。

静と動をバランスよく。体を動かすことを避けて、呼吸法や食事法などの<静>だけで痩せようとすると、脂肪を落とすだけではなく筋肉も保てない。筋肉がないと汗も出にくく、脂肪も燃焼しづらいのだそう。また、疲れが出やすい人というのも、筋肉量や日々の運動量が少ない人に多いのだとか。筋肉が少ないと骨格が支えられず、下半身に体重がかかり、足腰の負担が増加。自ずと階段よりエスカレーターとどんどん運動しなくなり、ついにはロコモティブシンドローム(運動器症候群)に。いわゆる、「要介護」リスクの高い状態である。

昨今では、子どものロコモ症候群も増えているそう。外は危ないから車に乗せる。外で遊ばず、家でゲーム。体を動かさない。体ができていないから体育でケガをしやすくなる。現代はそんな時代になってきた。

 

まずは<疲れやすい体>を一から見直しましょう。自分の体から目をそらさず、経年による変化や日々の運動量としっかり向き合いましょう。「湯船につかる5分ほどを使って、全身チェックするのもいいですよ。その間はとにかく仕事や家事のことは忘れて、心を空っぽにして自分の体と向き合ってみてください」とのアドバイスも。温かいお湯でリラックスした体の<本音>をぜひ聴いてあげてください。

 

まとめ

ジムに通って体を動かしたいと思っても、「自分はまだスポーツジムに行けるレベルにない」「もう少し痩せて、人さまに見せられる体になってから…」などと言い訳をする人が多い。かくいう私もそのひとり。しかし内藤さんが言うには「実はそういう人ほど結果が出やすいもの。一度来て、体の反応や効果を見るとやる気が出て、一気にはまられます(笑)」だそう。「どこに行けばいいか迷っている人は、グルメ情報サイトを見てお店を探すような感覚でいろんなクラブのサイトを検索し、内装や設備、スタッフなんでもかまいません。ピンときた店舗があればまず試してみるといいですよ」とのこと。

やさしくそっと肩を押してもらえた気分。今年こそ重い腰を上げてみましょうか!

 

 

■プロフィール■

内藤絢(ないとうあや):インストラクター、介護予防運動指導員、食育指導士。東京近郊のフィットネスクラブやスタジオ、各自治体主催の高齢者体操スクールで、ヨガを主とした調整系クラスやアクティブ系プログラムの指導に携わる。また、食育指導士の資格を有し、専門学校の非常勤講師や栄養指導セミナー講師を務める。

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